寺山修司

「さよならだけが人生ならば また来る春は何だろう
 はるかなはるかな地の果てに 咲いている野の百合何だろう
 さよならだけが人生ならば めぐり会う日は何だろう
 やさしいやさしい夕焼と ふたりの愛は何だろう
 さよならだけが人生ならば 建てた我が家はなんだろう
 さみしいさみしい平原に ともす灯りは何だろう
 さよならだけが 人生ならば
 人生なんか いりません。 」